アートメイク除去|消す方法・回数・費用・注意点

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本記事は、医療アートメイクの臨床経験を持つ石橋 夏希が、専門的知見に基づき監修しています。

アートメイクを除去するためには、皮膚の内部に定着した色素を取り除く治療が必要です。
色素は一度で消えるものではなく、アートメイクの状態によっては完全に除去できず、目立たない程度に薄くすることが限界となる場合もあります。

目次

アートメイク除去について

アートメイクは残っているデザインを消したり、修正したい場合には、医療機関での除去治療が必要になります。

もっとも一般的な方法はレーザー治療ですが、色素の状態によっては別の方法が検討されることもあります。

レーザー治療

レーザー治療は熱や衝撃波によって色素を細かく砕き、ターンオーバーによって体外へと排出させやすくします。

Qスイッチ

黒や濃い茶色の色素に反応しやすく、深く入った色素を除去するのに向いている

ピコレーザー

マルチカラーに対応し、色みが暖色系(赤・黄・オレンジなど)に変化してしまったケースにも向いている

色素の状態や深さによって使い分けられますが、照射時間(パルス幅)が短く、肌へのダメージも少ないピコレーザーが選ばれやすい傾向にあります。

レーザー治療以外の方法

レーザーで変色するリスクがある場合に選ばれる方法
  • リムーバー(除去液)
  • マイクロコアリング(N-DERM)
1回で治療を終えたい場合に選ばれる方法
  • 切除手術
目立たなくする方法
  • カモフラージュ(上書き修正)

除去はレーザーが基本ではあるものの、残っているアートメイクの状態によっては適さない場合もあります。

またリムーバーについては、除去の進み具合に合わせて使い分けられることもあります。

除去による色の変化

アートメイクの色素は単色ではなく、人それぞれの顔立ちに合うよう複数のカラーを調合します。 

調合した色素によって除去治療の反応が異なることから、除去の過程で色みが変化していきます。

アートメイクの色について

段階的に色が抜けるケース

レーザーを照射すると、特に黒系の色素は反応しやすいため、薄くなる過程で色みが段階的に変化していきます。

ブラック系

黒 → 青みがかる・グレー

ブラウン系

茶 → 赤 → 黄

レーザーに反応しやすい色から順に抜けていくため、青みや赤み、黄色味を帯びたオレンジなどが残る場合があります。

黒く変色するケース

アートメイクの発色を良くするために、オレンジや赤、ピンク、ヌーディー系の色素には白や肌色が混ざっていることがあります。

これらの色にレーザーを照射すると、熱による化学反応で黒く変色してしまうことがあり、明るい色が用いられやすいリップアートメイクによくみられる現象です。

黒ずんだ色素は除去が難しいため除去治療が長期化したり、何度レーザーを照射しても消えずに残ってしまうこともあります。

消えるまでの施術回数

アートメイクは皮膚内部に色素が入っているため、基本的に複数回の施術が必要です。

薄くしてデザインを修正したい

1〜3回が目安

わからなくなるまで消したい

3〜5回以上が目安

色素の深さや濃さ、使用した色、施術部位などの個人差によって、施術回数が前後することもあります。

施術間隔

レーザー照射後は、次回まで1〜3ヶ月程度の間隔を空ける必要があります。

ダメージを受けた皮膚の回復を待たずに追加の施術を行うと、再生が追いつかず、色素沈着や瘢痕(傷跡)が残る原因となることがあります。

除去が完了するまでには半年以上かかるケースも多く、長期的なスケジュールで進める必要があります。

施術中の痛みについて

レーザーによる除去では、骨に近い部位や皮膚が薄く、神経が集中している部位で痛みを感じやすくなります。

痛みを軽減するための麻酔には種類がいくつかあり、施術部位によって使い分けられます。

  • 表面麻酔
  • 点眼麻酔
  • 笑気麻酔
  • 局所麻酔

クリニックごとに取り扱う麻酔の種類は異なるため、痛みに弱い方はどのような麻酔が使用できるか事前の確認が必要です。

アートメイクの痛みについて

料金相場

アートメイク除去の料金は、1回あたり3万円〜9万円前後が相場の目安です。 

施術部位や除去方法によって費用が異なり、1回ごとに料金もかかることから、トータルではアートメイクを入れる場合より高額になる傾向があります。

また麻酔代や診察料、処置料などが別途かかる場合もあるため、事前に総額を確認しておきましょう。

アートメイク除去の注意点

アートメイク除去は、肌への負担やリスクを伴う治療です。

人によっては変色した色素や傷跡が残ることもあるため、経過を確認しながら、医師と相談のうえで慎重に治療を進める必要があります。

アートメイクの注意点

施術を受けられない人

  • 金製剤(きんせいざい)の使用歴がある
  • 妊娠中・妊娠の可能性がある、または授乳中
  • ケロイド体質の方
  • 重度のアレルギー体質(アナフィラキシー既往)
  • 光線過敏症(日光アレルギー)
  • 心臓疾患(ペースメーカー使用など)
  • 重度の糖尿病
  • 感染症(HIV、B型・C型肝炎など)
  • 免疫抑制状態・自己免疫疾患
  • てんかん発作の既往
  • 抗がん剤治療中
  • 特定の薬を服用中(イソトレチノイン、抗凝固剤など)
  • 施術部位に皮膚疾患・傷・炎症がある(ニキビや重度の皮膚炎など)
  • 美容整形・注入治療の直後

アートメイク除去の標準的な治療となるレーザー治療は、健康状態や体質などによっては施術を受けられません。

また医師の判断によっては施術が見送りになることもあるので、問診時に他にも既往歴や服用中の薬があれば申告してください。

脱毛リスク

レーザーは色素だけでなく、自毛のメラニン色素にも反応します。

そのため眉毛やアイライン、ヘアラインなどの除去では、一時的に抜けたり、白くなる(白髪化)ことがあります。

また稀ではあるものの、レーザーの熱で毛包(毛を作る器官)がダメージを負ってしまうと、その部位だけ生えなくなる可能性もあります。

ダウンタイム

除去治療後は、1週間前後のダウンタイムが生じます。

照射部位は軽い火傷のような状態となっているため、次のような症状が現れることがあります。

  • 赤み・腫れ・熱感
  • 内出血(点状出血)
  • 水ぶくれ(水疱)
  • かさぶた など

ダウンタイム中はメイクができなかったり、洗顔やスキンケアに一部制限が出るため、生活に支障を感じる人もいます。

アートメイクのダウンタイムについて

セルフ除去は控える

アートメイクは肌表面の表皮よりも深くに色素が残るため、セルフケアで消すことはできません。

ピーリング剤やスクラブ、市販の除去クリームなどでは効果を期待できず、使い方を誤れば色素沈着などの肌トラブルのリスクがあります。

自己判断で対処せず、消したいまたは修正したい場合は、必ず医療機関で適切な治療を受けてください。

色素や傷跡が残るリスク

アートメイク除去を行っても、施術前の肌状態に戻らないこともあります。

  • 変色(黒・黄・オレンジなど)
  • 色素脱失(白抜け)
  • 施術部位の瘢痕化(傷跡が盛り上がる・硬くなる)

色素に含まれる成分や治療によるダメージの蓄積で、色素が取り除けないことや跡が残ってしまう可能性があります。

除去できるクリニックの探し方

クリニックを探す際は、アートメイクを入れた時のカルテ(施術記録)が残るクリニックに相談するのがスムーズですが、対応できる治療の種類が限られている場合もあります。

特にピコレーザーは機種によって性能差があり、最新モデルほどマルチカラーや除去しにくい色素にも対応しやすいです。

クリニック探しのポイント
  • 最新モデルのピコレーザーがあるか
  • レーザー以外の選択肢にも対応しているか
  • 施術後の肌状態やリスクへの管理体制
  • 麻酔の種類
  • 除去の実績
  • 症例写真

他院で除去を受ける場合はタトゥー除去を得意とするクリニックも選択肢に入れると、難易度の高い除去にも対応してもらいやすくなります。

アートメイクとタトゥー・刺青(入れ墨)の違いについて

アートメイク除去のまとめ

アートメイク除去は、入れる時以上に時間とコストがかかる傾向にあります。

肌への負担も大きく、レーザーを照射すれば必ず元通りになるとも限らないので、アートメイクは控えめなデザインを入れるのが基本です。

除去治療を検討する際は消すことだけに目を向けず、施術後の肌の状態やリスクまで見据えて対応できる医師への相談が重要です。

よくある質問

除去後にアートメイクを入れ直すことはできますか?

除去後の入れ直しは可能ですが、1〜3ヶ月ほど間隔を空ける必要があります。

ただし、除去治療の影響で瘢痕化(皮膚が硬くなる、ケロイド状になるなど)が起き、表面に凹凸が残っている場合は再施術ができないこともあります。

眉毛1本や目尻だけなど、部分的な除去は可能ですか?

部分的な除去は可能ですが、ピンポイントでレーザーを当てても、周囲の色が薄くなったり、境目が不自然になることがあります。

残った部分のバランスを考慮したうえで、どこまで除去するかを医師と相談しながら決めるようにしてください。

石橋 夏希
医療アートメイクアーティスト / 看護師
Besecure専属の監修者です。

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