アートメイクのメリット・デメリット

本記事は、医療アートメイクの臨床経験を持つ石橋 夏希が、専門的知見に基づき監修しています。
アートメイクは一度入れるとポイントメイクや印象管理が楽になりますが、一生モノではなく、肌とともに変化していくものです。
メリットだけでなく、入れたあとのデメリットも踏まえた上で、施術が必要か検討してみてください。
アートメイクのメリット
アートメイクは見た目を整える美容面だけでなく、日常の快適さも変えてくれる機能面でのメリットも期待できます。
年代やライフスタイルに合わせて取り入れられるので、老若男女問わず幅広いニーズに応えられるのも魅力のひとつです。
すっぴんでも印象がはっきりする
顔のパーツに自然な色みや密度が加わることで肌とのコントラストが生まれ、もともとの顔立ちがくっきりと際立ちます。
すっぴんの土台が整うことでメイク時とのギャップが少なくなり、いつでも自信が持てるようになります。
毎日のメイクが迷わず決まる
ベースのデザインがガイド(下書き)になるため、メイクが苦手でもなぞるだけで仕上がりが安定しやすいです。
少し手抜きしても決まるので、メイクの出来でその日の気分が左右されるストレスや、時間がないときのプレッシャーからも解放されます。
大人世代のメイクサポート
老眼や手の震えで細かい作業が難しくなっても、アートメイクで最低限の身だしなみをキープできます。
物理的にメイクが難しくなってくる大人世代にとって、単なる美容ではなく、生活の質を維持するための機能的なサポートになります。
肌への負担が減る
メイクする範囲が減る分、クレンジングによる肌への負担を軽減できます。
とくに皮膚が薄いデリケートな部分への摩擦負担を大幅に減らすことで、色素沈着(茶ぐすみ)やシワ、たるみといった将来の肌トラブル予防につながります。
左右差や老け見えの補正
パーツの位置や色みを、本来あるべき自然な状態に補正できます。
生まれつきの左右差や年齢による顔立ちの変化をカバーすることによって、コンプレックスの軽減や老け見え対策にもなります。
アートメイクのデメリット
アートメイクは、通常のメイクのように引き算ができません。
入れる直後の仕上がりだけでなく、将来的な顔の変化やリスクも含めて考えないと、消えないことが後に大きなデメリットになってしまいます。
簡単に修正・除去できない
一度入れた色素は1〜3年は肌に残り、徐々に薄くなっていくものの、完全に元の状態に戻ることはありません。
デザインの変更や除去にはレーザー治療などが必要になり、施術時以上に費用や時間がかかることがほとんどです。
メンテナンスが必要
一生モノのタトゥーとは異なり、アートメイクは肌のターンオーバーによって色が抜けていきます。
デザインのぼやけやにじみ、部分的な色ムラが目立つことがあるため、きれいな状態を保つには1〜2年ごとを目安にリタッチ(手直し)が必要です。
ダウンタイム
個人差はありますが、施術後1週間程度はダウンタイムがあります。
この期間は肌のダメージを回復させるだけでなく、色素を定着させる期間でもあるため、施術部位によって日常生活の一部に制限がかかります。
1回だけでは仕上がらない
色素の定着には肌質などの個人差がありますが、基本的に2〜3回の施術を重ねて理想の状態に仕上げます。
特に1回目は身体の防御反応によって色素が排出されやすく、30〜70%ほど薄くなることも珍しくありません。
美容医療(レーザー・光治療)が受けにくくなる
アートメイクの色素はレーザーや光に反応するため、変色や色抜け、火傷のリスクがあります。
将来シミ取りや脱毛を行いたくても、アートメイクが入っている部分だけはレーザー照射ができなくなります。
加齢によるズレ
加齢による皮膚のたるみや表情筋の変化に伴い、施術した当初の位置からデザインが下がったり、形が歪んで崩れることがあります。
特に目尻や口角などはたるみの影響を受けやすく、違和感や老け見えの原因になります。
施術者による差
アートメイクはすべて手作業で行うため、技術力やデザインセンスによって仕上がりに差が出ます。
得意部位や経験が施術者ごとに異なるため、指名なしで施術を受けると担当者との相性が合わず、希望の仕上がりと違うデザインになる可能性があります。
アートメイクが向いているのはこんな人
アートメイクは流行のメイクを追うものではなく、すっぴんの土台を整えるものです。
そのため100%フルメイクの状態を求めるのではなく、ノーメイクでも浮かない、少し控えめなナチュラルな仕上がりを求める人に向いています。
あえて書き足せる余白を残しておくことで、その日の気分やTPOに合わせて上からメイクを変えられるため、トレンドや好みの変化にも柔軟に対応できます。
まとめ
アートメイクの落ちないという特徴は大きなメリットではあるものの、デザインを簡単に変えられないことがデメリットにもなり得ます。
一時の流行だけで決めるのではなく、ご自身のライフスタイルと照らし合わせ、メリットが上回るかどうかを基準に検討してみてください。
