アートメイクの個人サロン事情|安さの裏側と施術環境の選び方

本記事は、医療アートメイクの臨床経験を持つ石橋 夏希が、専門的知見に基づき監修しています。
個人サロンでのアートメイクは取締りが強化され、刑事罰の対象となったことで今後減っていく見通しです。
施設がいきなり閉鎖になる可能性が高いため、費用の未返金などの金銭トラブルに巻き込まれないよう、アートメイクは医療機関を選ぶようにしましょう。
アートメイクの個人サロンには2パターンある
現在も営業を続けている個人サロンは、大きく2つに分けられます。
- 無資格者が施術するサロン
- 看護師資格はあるが、医師が不在のサロン
いずれも医療機関として届出がされていない闇営業状態で、美容サロンや自宅の一室、美容院などで行われているケースが目立ちます。
またタトゥーと称して施術しているケースもありますが、アートメイク部位(眉・唇・アイライン・頭皮など)は医療行為のため違法であることには変わりません。
無資格者が営むサロン
施術ミスによる健康被害などのトラブルが特に多いとされるのが、無資格者によるアートメイクです。
- 美容師
- エステティシャンなどの美容資格保有者
- 海外の民間資格(ディプロマなど)
- 彫師やタトゥーアーティスト など
資格は安心材料になりがちですが、こうした肩書きはアートメイクできる法的な理由にはなりません。
看護師が個人営業しているサロン
一見すると医療資格があるから大丈夫と思われがちですが、医療機関以外での施術は認められていません。
医師の指示書(いわゆる名義貸し)を理由に営業を続けるサロンもありましたが、単独で医療行為ができないため取締りの対象になります。
個人サロンが選ばれる理由
クリニックよりも安く、流れ作業にならず丁寧に向き合ってくれるのが、個人サロンを選ぶ理由です。
またメイクなどに詳しい美容の専門家の方が、看護師よりもセンスが良いというイメージがあるのも選ばれやすさとしてあげられます。
医師のいない環境を選ぶリスク
色素の付いた針を顔に入れるアートメイクは、常に健康上のリスクと隣り合わせです。
アレルギーや感染症、視力などへの影響のほか、傷が残るおそれもあるため、医師のいない環境での施術は、取り返しのつかないトラブルを招く危険があります。
[参考:国民生活センター|アートメイクの危害]
(https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r985200000223vo-att/2r9852000002242i.pdf)
施術できるか判断できない
健康状態や体質、服用中の薬、治療状況などから、本来であれば施術を避けるべき人がそのまま素通りしてしまう可能性が高いです。
未然に防げるトラブルが見過ごされ、長期的な治療が必要になるケースもゼロではありません。
痛みに対処できない
医師がいないと医療用の麻酔が使用できないため、施術中の痛みをコントロールできません。
痛みから反射的に動いてしまうと針が施術部位から外れ、意図しない場所に色素が入ったり、深い傷を負ったりするおそれがあります。
施術トラブルは自己責任
個人サロンには医師がいないため、万が一トラブルが起きた場合は医療機関を自分で探す必要があります。
費用や手間がかかるうえ、アートメイク除去が必要になると自由診療のため、入れる時よりも高額な費用がかかります。
施術環境の選び方
医療機関で施術を行うアートメイクアーティスト(看護師)は、2つのタイプに分かれます。
- クリニック所属アーティスト
- 提携院で施術を行うフリーランスアーティスト
個人サロンの安さや通いやすさに魅力を感じている場合、フリーランスを選ぶのもひとつです。
一般的なクリニックに比べて価格が割安な傾向にあり、全国各地の提携院で活動しているため、近場にクリニックがない地域でも安全に施術を受けられます。
まとめ
アートメイクは医療行為のため、個人サロンはリスクに対して無防備です。
万が一のトラブルを未然に防ぐためにも、医療機関で安心して顔を預けられるアーティストを見つけてください。
なお、すでに個人サロンなどで健康被害や未返金などのトラブルに遭われている場合は、消費者ホットライン(局番なしの188)や最寄りの保健所へご相談ください。
