涙袋アートメイクはやらない方がいい?日本と韓国の現状比較

本記事は、医療アートメイクの臨床経験を持つ石橋 夏希が、専門的知見に基づき監修しています。
涙袋アートメイクは、アートメイクの新たな選択肢として注目されはじめています。
その一方で、国内での症例数が少なく除去が難しいといった課題もあり、現状では誰にでも適しているわけではありません。
施術を検討するうえで知っておきたい基本情報や、他の方法との違い、現時点でわかっているリスクなどを整理します。
涙袋アートメイクの基本情報
涙袋アートメイクとは、目の下にあるふくらみを再現するアートメイクの一種です。
通常のメイクでは落ちてしまう涙袋も、アートメイクであれば持続的に表現できるため、すっぴんでも目元の印象を際立たせやすくなります。
涙袋の作り方
涙袋アートメイクは、メイクのシェーディングやハイライトの技法を応用して行われます。目の下に自然な影を加えることで光を反射させ、ぷっくりとした立体感を出します。
施術では肌のごく浅い層に色をのせ、肌になじむベージュ系や薄いブラウン系を選ぶことで不自然にならない仕上がりが期待できます。
涙袋アートメイクが向いている人
涙袋アートメイクは、次のような人に向いています。
- 普段から涙袋メイクをしている人
- 涙袋が目立たない、または左右差が気になる人
- クマや色素沈着で目元が暗く見えやすい人
- 若々しい印象を求める人
- すっぴんでも目元をはっきり見せたい人
- 毎日のメイク時間を短縮したい人
このように、涙袋アートメイクに関心を持つ理由は人それぞれです。
自分に合うかどうかは、日々の生活や求める印象に合わせて考えていきましょう。
メイク・ヒアルロン酸との違い
涙袋を強調する方法はいくつかあり、アートメイクと同じように描いて再現するだけでなく、物理的にふくらみを出す方法もあります。
メイク
メイクは、アートメイクと同じく影やハイライトを加えてふくらみを表現する方法です。
パウダー、ペンシル、リキッドなどを使って好みのデザインにできる自由度がありますが、汗や皮脂、水分でよれたり落ちたりしやすいので効果は一時的です。
そのかわり、気分や流行に合わせて印象を変えられるため、調整のしやすさを重視する人に向いています。
ヒアルロン酸注入
アートメイクが影や色で立体感を見せるのに対し、ヒアルロン酸注入は実際にボリュームを作り出せる美容医療です。
皮膚の下にヒアルロン酸を入れて物理的にふくらみを作るため、形や高さを調整しやすく、仕上がりをコントロールしやすいのが特徴となっています。
持続期間もおよそ半年から1年程度と長いため、一時的な見せかけではなく、涙袋そのものを求める人に向いています。
施術できるクリニックの状況
涙袋アートメイクを受けられる環境は国によって状況が異なります。
日本では提供するクリニックが限られており、韓国では施術例が増えてきているのが現状です。
日本はほぼない
日本国内で涙袋アートメイクを提供しているクリニックはごくわずかで、全国的にも普及しているとはいえません。
現状で提供の確認ができているのは、「ARUB BEAUTY CLINIC」と「HAAB BEAUTY CLINIC」の2院のみとなっています。
症例数も少ないことから、選択肢としては非常に限られている状況です。
韓国では普及しつつある
韓国では、さまざまな美容クリニックがアートメイクメニューのひとつとして提供しています。
目元全体を整えるアートメイクとして、アイラインなどとセットで希望する人も少なくありません。
症例数や情報量も日本より豊富で、選択肢の幅が広がりつつあります。
涙袋アートメイクの料金目安
涙袋アートメイクの料金は、施術を受ける国やクリニックによって幅があります。
日本ではまだ提供している院が限られている一方、韓国では比較的リーズナブルに受けられることから人気が高まっています。
日本での料金
日本での料金は、1回あたり3万円台〜7万円台程度です。
提供院が少ないため、費用相場はまだ安定していないのが現状ですが、他部位よりも若干安めに設定されています。
韓国での料金
韓国での料金は、1回につき約10万〜25万ウォン(日本円で1万円〜2.8万円程度)が標準の価格帯です。
人気部位である眉毛やリップとほぼ変わらず、一般的なアートメイクと同じくらいの費用感となっています。
メリット・デメリット
涙袋アートメイクには見た目の印象を高める効果や日常の利便性といったプラス面がある一方で、注意すべき制約や不安点も存在します。
涙袋アートメイクのメリット
涙袋アートメイクには、見た目の印象や日常の快適さに関わるさまざまなメリットがあります。
- 目元に立体感が出て、デカ目効果が期待できる
- 中顔面が短く見えやすく、全体のバランスが整う
- 童顔に見せたり、若々しい印象を与える効果がある
- 毎日のメイク時間を短縮できる
- すっぴんでも目元がはっきりする
- クマや色素沈着を目立ちにくくできる
これらの効果によって、ノーメイクでも目元を明るくみせやすくなります。
涙袋アートメイクのデメリット
涙袋アートメイクには、デメリットとしてリスクや限界もあります。
- 施術部位にレーザーを当てる治療が制限されることがある
- 正面からは自然でも、横から見ると立体感が不自然に見える場合がある
- 症例が少ないため、仕上がりを事前に正確にイメージしにくい
こうしたデメリットも把握しておくことで、涙袋アートメイクを検討するときの参考になります。
施術後の経過についてわかっていること
涙袋アートメイクは仕上がりだけでなく、時間の経過とともにどのように変化していくかも気になる部分です。
施術後にどのような経過をたどるのかについては、現時点でわかっていることがいくつかあります。
ダウンタイム
涙袋アートメイクのダウンタイムは、一般的には5日から1週間ほどで落ち着くとされています。
施術直後に軽い赤みや腫れが出ることはありますが、数日で目立たなくなるケースが多く、他の部位と同じような経過をたどります。
色もち
涙袋アートメイクの持続期間は、おおよそ半年から1年程度とされています。
施術直後から少しずつ色が薄くなり、平均すると1年前後で目立たなくなっていくのが一般的です。
肌質やライフスタイルによって個人差はありますが、他の部位に比べて色もちがやや短い傾向があります。
除去の難しさ
涙袋アートメイクでは白に近い薄いベージュ系や暗めのブラウン系などが使われ、肌トーンやパーソナルカラーに合わせて調整されます。
ただし、白系やベージュ系の色素はレーザーでの除去が難しく、黒っぽく変色してしまうリスクがあるのでクマのように見えてしまう可能性があります。
涙袋アートメイクの不安点
涙袋アートメイクは魅力的な側面がある一方で、施術特有の不安や懸念点も存在します。あらかじめ理解しておくことで、検討の際に冷静に判断しやすくなります。
失敗や後悔の可能性
涙袋周辺の皮膚が薄く色素がにじみやすいため、仕上がりが想定どおりにならないケースがあります。
また赤やピンクに変色してしまうリスクがあり、不自然に見えるとメイクで隠すのも難しくなります。
眼球に近い部位である点も、不安材料のひとつといえるでしょう。
痛みについて
施術では表面麻酔を行いますが、涙袋は皮膚が薄いため他の部位より痛みを感じやすい可能性があります。
痛みの感じ方には個人差がありますが、目元への施術という緊張や不安から痛みを強く意識してしまうこともあります。
症例の少なさ
涙袋アートメイクは、眉やアイラインに比べて症例数が圧倒的に少ないです。
対応しているクリニックはごく一部に限られるため、施術を希望する人の多くは韓国で受けています。
国内では症例がまだ十分に蓄積されていないため、涙袋の仕上がりをイメージしにくいのが現状です。
涙袋アートメイクのまとめ
涙袋アートメイクは、目元の印象を変える選択肢のひとつとして注目されています。
目元の印象管理やメイクの手間を減らせる点がある一方で、症例の少なさや除去の難しさといった課題も残されています。
今後情報や症例が増えていく可能性はありますが、現時点では選択肢として慎重に考えなければなりません。
