アートメイクのダウンタイムは約1週間|症状・NG行為・アフターケア

本記事は、医療アートメイクの臨床経験を持つ石橋 夏希が、専門的知見に基づき監修しています。
アートメイクのダウンタイムは施術翌日に炎症反応などがピークを迎え、約1週間ほどかけて落ち着くのが一般的です。
施術部位や年齢、肌質、アフターケアなどによっては、10日〜2週間前後に伸びるケースもあります。
また通常2回目以降はデザインの微調整となるため、皮膚への負担も比較的少なく、腫れなどの症状は軽くなる傾向にあります。
ダウンタイム中にみられる症状
- 腫れや赤み
- ヒリつくような痛み
- かさぶたや皮むけ
- 皮膚のつっぱり感
- かゆみ
- 軽い出血や滲出液 など
いずれも施術による自然な反応で、どのアートメイク部位にも共通してみられる症状です。
また心身への負担によって、翌日から1〜2日ほどはだるさや微熱などの体調不良を感じる場合があります。
注意が必要な症状
- 発熱(38℃以上)
- 膿の分泌
- 異常な腫れ
- 発疹
- 激しい痛みの持続・悪化
- 強いかゆみ など
稀ではあるものの、こうした症状は感染症やアレルギー反応の可能性が高いです。
悪化してしまうと傷の治りが遅れ、消えない傷跡(ケロイドや肥厚性瘢痕など)になるリスクもあります。
部位別のダウンタイム期間の目安
- 眉
-
約1週間
- リップ
-
約1週間〜10日
- アイライン
-
約1週間
- ヘアライン(生え際・頭皮)
-
約1〜2週間
ダウンタイムは平均1週間程度ですが、粘膜に近いリップや、施術面積が広くなるヘアラインは皮膚の修復に若干長い期間を要します。
期間や症状に差が出る理由
- 期間や症状に差が出る理由</h2>
- 施術部位や範囲(面積)
- 年齢
- 体質(肌が弱いなど)
- 肌質(脂性肌・乾燥肌)、皮膚の厚み
- 技法(毛並み・ドット)
- 施術技術(針の深さや角度)
アフターケアを含む生活習慣も、皮膚の修復スピードを左右する要因のひとつです。
また基礎疾患や内服薬がある場合、施術が可能な状態であってもダウンタイムが長引くケースがあります。
ダウンタイム中のNG行為
濡らす・こする・剥がすといった刺激や施術部位を清潔に保てない行為は、傷口の状態が安定しない1週間は原則NGです。
ダウンタイムが長引くだけでなく、色素の定着不良により仕上がりに影響する可能性があります。
洗顔・スキンケア
表面の傷が塞がっていない状態での水濡れや洗顔料が触れる・こすれるといった刺激は、色落ちの直接的な原因になります。
雑菌が傷口から侵入して炎症の悪化などの肌トラブルのリスクも高まるため、ダウンタイム中は施術部位を避けて行いましょう。
レチノールやピーリング成分を配合した製品、洗浄力の強いクレンジング剤は、定着が安定するまでの1ヶ月間は使用できません。
メイク
化粧品の成分やブラシなどのメイク道具に付着した雑菌が傷口に入ると、感染症やメイクが沈着してしまうおそれがあります。
ダウンタイム中の施術部位へのメイクは、薄づきであっても控えましょう。
ティントやウォータープルーフなどは洗浄力の強いクレンジング剤が必要になるため、施術後1ヶ月間は使用できません。
代謝に影響する行為
- 長時間入浴
- サウナや温泉
- 運動
- 飲酒 など
血流が良くなると炎症反応が強まるだけでなく、汗や湿気などの蒸れにより傷の治りが悪くなったり、色素の定着不良を起こしやすくなります。
飲酒については炎症のピークである施術当日から翌日は避け、可能であればダウンタイム中は禁酒するのが望ましいです。
喫煙(電子タバコを含む)
ニコチンや一酸化炭素は血管を収縮させ、皮膚の修復に必要な酸素や栄養が届きにくくなります。
回復が遅れてダウンタイムが長引くこともあるため、ダウンタイム中に限らず禁煙が望ましいです。
日焼け
紫外線は色素を分解することで、変色や色抜けを助長します。
また日焼けダメージは赤みや腫れなどの炎症を悪化させるだけでなく、色素沈着により全体的に色みが黒ずんでしまうリスクもあります
かさぶたを剥がす
かさぶたを無理に剥がすと定着しかけていた色素まで一緒に剥がれ落ち、周囲の健康な皮膚まで傷口が広がることもあります。
また回復中の皮膚組織がふたたび傷つくことで出血や炎症をぶり返すだけでなく、色素沈着や凹み傷になって残る原因にもなりかねません。
他の美容施術
ダウンタイム中はもちろん、色素の定着が安定する2週間〜1ヶ月は、アートメイク周辺のレーザーや注入治療、美容整形などは避ける必要があります。
変色など色素に影響してしまうだけでなく、表情やパーツの形が変わることでデザインのバランスも崩れる可能性があります。
ダウンタイム中のアフターケア
針で傷つけた皮膚はケガをした状態と同じため、施術後はアフターケアが必須です。
続けることで回復を促すだけでなく、色素が安定して定着しやすくなります。
ワセリンによる保湿
処方されたワセリンや軟膏は、乾燥や外部刺激、雑菌などから施術部位を守るとともに、色素を安定して定着させる保護膜となります。
| 塗り方 | 清潔な指や綿棒を使って薄塗り |
| 塗布回数 | 1日2〜3回 |
| 期間 | 3日〜1週間(皮膚の状態が落ち着くまで) |
厚く塗りすぎるとほこりが付着したり、蒸れによって雑菌を繁殖させる原因になります。
塗り直す際に古いワセリンが残っている場合は、優しく拭き取ってから新しく塗布しましょう。
紫外線対策
- つばの広い帽子
- 日傘
- サングラス など
皮膚の状態が安定するまでの約1週間は塗るタイプの日焼け止めが使用できないことから、他のアイテムでの対策が必要です。
ダウンタイム後も紫外線対策を続けることでデザインが長持ちします。
アイシング
| 方法 | 清潔なタオルで包んだ保冷剤を当てる |
| 時間 | 1回5〜10分(感覚が鈍くなるまで) |
| タイミング | 腫れや熱感、かゆみが気になる時 |
アイシングは施術部位やそのまわりの炎症を抑えつつ、感覚を鈍らせることで、かゆみによって無意識にかいてしまうのを防ぐのにも効果的です。
ただし、長時間の冷却は血流が滞り回復を遅らせるほか、保冷剤の結露による水濡れは色素がいっしょに流出する原因になります。
就寝時のこすれ・むくみ対策
- 仰向けで寝る
- 枕を少し高くする
仰向けで寝ることで寝具との接触を防ぎ、就寝中の摩擦によるダメージを抑えます。
また枕を少し高くして心臓よりも顔の位置を上げることは、翌朝の腫れやむくみの軽減に役立ちます。
アートメイクのダウンタイムについてのまとめ
アートメイクのダウンタイムは、皮膚の回復を助けるだけでなく、色素の定着にも影響する期間です。
日常生活に一定の制限を伴うものの、できる限り施術部位を安静にすることが期待通りの仕上がりにつながります。
